色校正へのこだわり
今回は色校正について説明していきたいと思います。
実のところ弊社の色校正、お客様からは非常に評判がよく、そのおかげでリピーターが多いです。
写真などをお見せして解説したいですが、権利関係上お見せすることはできません。
某アニメの商材やブランドのお仕事もしています。
特にアニメ関係は、キャラクターの仕事が来て、「次のエピソード始まるんだー」とか「映画公開するんだー」と知る感じです(笑)
私たちがプリントする柄は3つのパターンに分けられると思います。それによって調整方法も異なります。
①フルカラー柄
グラデーションが多く、色数が無限にあり、単色での調整が難しい。
②イラスト柄
色数が限られており、数えることができる。個々の色を差して調整する。
③フルカラー柄+イラスト柄
ベタ色の上にキャラクターがあるパターン。
調整方法
①フルカラー柄
photoshopで全体や部分選択を行い、プリント色を確認しながら、ニュアンスで調整する。
アニメなどの柄の場合は、色が合っている=正解ということではなく
全体を見てのバランスが重視されます。
②イラスト柄
色窓(下記写真)の中から、見本突見比べながら、データ上に色を挿します。
イラスト柄でも多色の場合は、一度ストレート(色調整をなし)でプリントを行ない、
気になる色を校正するという方法が最も安価に対応できます。
「ストレートだと大丈夫?」とよく聞かれますが、年賀状印刷などを家庭用プリンターで
プリントした場合も、大体イメージと同じような色が出ますよね?あんな感じです。
③フルカラー柄+イラスト柄
①と②の混合です。フルカラー柄もあるけど、ベタ色もあるという場合です。
こちらは①②の手法、両方を用いて校正を行います。
Windows、MACともに対応しておりますが、色校正時は画面合わせということも多く、その場合はモニターにより変化の少ないMACの画面の色を参考に色合わせを行います。
MACの色でなく見本の色に合わせたいという場合は、何か出力紙などを送って頂ければ、そちらを参考に合わせます。(ちなみに原本の大事な絵を送って頂くこともありました。)
よくある質問で、CMYKとRGBはどちらにすれば良いですか?と聞かれます。
「印刷はCMYK」と一般的にネットサイトなど調べていただくと出てくると思いますが、
弊社ではRGBにて対応させて頂いております。
なぜかと申しますと、下記2点の理由からです。
①デザインされる方は皆画面を見て色を決めていることが多く、画面はRGBである。
②弊社のプリンターはCMYKだけでなく、特色レッド、ブルー、オレンジが入っている。
少し業界が違うので、定かではないのですが、紙のオフセット印刷などから、ネットで出てくる「印刷はCMYK」という概念が生まれたのでは?と思います。
イラレやフォトショのCMYKが印刷するインクのCMYKと同じであれば良いのですが、あいにくプリンターによってCMYKのインク色が異なります。弊社どもは染料を使いますので、出せる色、出せない色が出てきてしまいます。
ちなみに昇華転写に関しては、このようのことから国内4メーカーの別々なプリンターの中から柄によって適正なプリンターを選び調整を行なっております。
(綿の反応染料の方はプリンターの種類が少ないため、2メーカーとなっております。)
実際の昇華転写の色はCMYKではなく色域を広げるため、BMYKとなっており、ブルーの色で色域を広げるのが一般的となっております。
色については奥が深く、こちらです説明するには、言葉足らずな部分がありますが、参考にして頂ければと思います。
質問があれば、お気軽にお問いあわせください。
株式会社マルスギ捺染 社⻑
杉原 智博
1982年⽣まれ、名古屋市出⾝
双⼦を含めた4児の⽗親
趣味・特技:空⼿三段、好きな⾷べ物:ラーメン、嫌いな⾷べ物:昆布
資格:繊維製品品質管理⼠(TES)
布のプリント⼯場「株式会社マルスギ捺染」代表。「困ったときに相談できるプリント&縫製⼯場」を営んでおります。4⼈の⼦宝に恵まれて、仕事に家庭に⽇々奮闘中!!